韓国旅行の準備で意外と悩むのが「両替はどこでするのが得なのか」という問題です。
仁川空港に着いてすぐ両替するのか、明洞まで我慢して市中で両替するのか、それともATMでウォンを引き出すのか。
選び方ひとつで、同じ10万円が数千円分も違ってくることがあります。
この記事では「公式に確認できる数字」だけを使って、韓国旅行の両替でよく使われる空港・市中銀行・ATMの3つの方法を比較します。
使う情報源は次の3つです。
- 韓国の銀行が毎日公表している告示レート
- 全国銀行連合会(銀行連合会)が公示している仁川空港支店の両替手数料率
- 仁川国際空港公式サイトの両替所情報
確認日はすべて2026年10月16日です。
レートや手数料は日々変わるため、出発前に必ず最新の数字をご確認ください。
結論:円をウォンに替えるなら「空港は最後の手段」
先に韓国旅行の両替の結論をまとめます。
日本円の現金をウォンに両替する場合、仁川空港の銀行両替所に適用される手数料率(スプレッド)は、銀行連合会の公示で「お客様が円を売るとき7.00%」です。
一方、ハナ銀行が2026年10月16日に公表した告示レートでは、一般の両替におけるスプレッドは1.75%でした。
同じ銀行グループでも、空港と市中では手数料率が大きく異なります。
- 市中の銀行・両替所:手数料率が低く、まとまった金額を替えるならここ。到着翌日以降の両替が基本
- 仁川空港の銀行両替所:24時間営業のブースもあり便利だが、円を売るときの手数料率は7.00%(銀行連合会公示)。空港から市内までの交通費など最小限にとどめる
- ATMでの現地通貨引き出し:到着後すぐ使える反面、手数料は日本側カード会社と韓国側ATM運営銀行の両方の条件で決まる。事前に自分のカード会社の規定を確認する
結論を数字で整理すると次のとおりです。
| 両替する場所 | 円を売るときの手数料率 | 根拠 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 仁川空港の銀行両替所 | 7.00% | 銀行連合会公示 | 交通費など最小限 |
| 市中の銀行(ハナ銀行) | 1.75% | 2026年10月16日 第2回告示レート | まとまった金額の両替 |
| 市中の銀行(KB国民銀行) | 1.5% | 公式サイトの公示 | まとまった金額の両替 |
| ATM引き出し | 日本側カード会社の条件+韓国側ATM手数料 | カード会社の規約・ATM画面 | 現金を持ち歩きたくない人 |
以下で、それぞれの根拠となる数字と、実際にいくら差が出るのかを計算していきます。
まず知っておきたい「売買基準率」と「スプレッド」
韓国の銀行の両替レート表には、日本の銀行と同じように複数の数字が並んでいます。
読み方を知っておくと、韓国旅行の両替でどこを選んでも「今日は得なのか損なのか」を自分で判断できるようになります。
| 用語(韓国語) | 意味 | 日本人旅行者に関係する場面 |
|---|---|---|
| 売買基準率(매매기준율) | 銀行が1日に数回公表する基準レート。手数料を含まない「中値」 | お得度を測る物差し。この数字との差が実質的な手数料 |
| 現金・買うとき(현찰 사실 때) | お客様が外貨現金を買うときのレート | 帰国前にウォンを円に戻すとき |
| 現金・売るとき(현찰 파실 때) | お客様が外貨現金を売るときのレート | 円をウォンに両替するとき(旅行の最初に使う) |
| スプレッド(환전수수료율) | 売買基準率と適用レートの差の割合 | この%が小さいほど得 |
| 優遇率(우대율) | スプレッドのうち銀行が割り引いてくれる割合 | 主に口座を持つ韓国在住者向け。短期旅行者には適用されにくい |
銀行連合会の外貨両替案内ページ(確認日:2026年10月16日)では、スプレッドを次のように説明しています。
「売買基準率と現金レートの差額を両替手数料(外貨現金売買スプレッド)といい、この部分が優遇の対象になる」。
つまり、両替所に大きく掲示されている「手数料無料」という文言があっても、適用レートが売買基準率から離れていれば、その差額がそのまま手数料です。
日本人旅行者がチェックすべきなのは「現金・売るとき(현찰 파실 때)」の欄です。手元の円を売ってウォンを受け取る取引だからです。
レート表を見るときの手順は次の3ステップです。
- 「現金・売るとき(현찰 파실 때)」の欄を探す
- 当日の売買基準率と見比べる
- 差額の割合(スプレッド)が小さいほど得と判断する
1. 仁川空港の両替所:便利だが円の手数料率は7.00%
銀行連合会が公示する空港支店の手数料率
全国銀行連合会は、仁川空港に入っている銀行の両替手数料率を通貨別に比較公示しています。
2026年10月16日に確認した日本円(JPY)と米ドル(USD)の数字は次のとおりです。
| 銀行(支店名) | 通貨 | お客様が買うとき | お客様が売るとき | 銀行側の基準日 |
|---|---|---|---|---|
| ウリ銀行 空港金融センター | JPY | 4.50% | 7.00% | 2026.10.06 |
| ハナ銀行 仁川空港 | JPY | 4.50% | 7.00% | 2026.08.07 |
| KB国民銀行 仁川国際空港 | JPY | 4.50% | 7.00% | 2026.10.07 |
| ウリ銀行 空港金融センター | USD | 4.20% | 4.20% | 2026.10.06 |
| ハナ銀行 仁川国際空港 | USD | 4.20% | 4.20% | 2026.09.03 |
| KB国民銀行 仁川国際空港 | USD | 4.20% | 4.20% | 2026.10.07 |
注目したいのは、日本円だけ「売るとき」の手数料率が7.00%と、米ドルの4.20%より高く設定されている点です。
米ドルは買うときも売るときも同じ4.20%ですが、円は非対称になっています。
| 通貨 | お客様が買うとき | お客様が売るとき | 手数料率の形 |
|---|---|---|---|
| 日本円(JPY) | 4.50% | 7.00% | 非対称(売るときが高い) |
| 米ドル(USD) | 4.20% | 4.20% | 対称 |
空港でまとまった円を売ると、この差がそのまま受け取るウォンの減少につながります。
銀行連合会は同じページで、空港支店のレートが一般支店と異なる理由を明記しています。
「国際空港という特殊性(業務の大半が両替に集中している一方、賃借料などの運営コストが一般支店より相対的に高い)などにより、一般支店とは異なる両替手数料率が適用される」という説明です。
空港が高いのは、公式に認められた構造的な理由があるということです。
銀行連合会の説明を分解すると次のとおりです。
- 空港支店は業務の大半が両替に集中している
- 賃借料などの運営コストが一般支店より相対的に高い
- そのため一般支店とは異なる両替手数料率が適用される
仁川空港の両替所の営業時間(空港公式サイトより)
仁川国際空港公式サイトの「案内・便宜施設」ページ(確認日:2026年10月16日)では、ターミナル内の銀行両替所と営業時間が掲載されています。
概要を整理すると次のとおりです。
| 施設 | 営業時間(公式サイト表記) | 備考 |
|---|---|---|
| KB国民銀行 両替所(入国場・免税区域) | 24時間(00:00〜24:00) | 深夜到着でも利用可 |
| KB国民銀行 両替所(出国場・24H) | 24時間(00:00〜24:00) | 早朝出発前のウォン→円に |
| ウリ銀行 両替所(複数) | 24時間(00:00〜24:00) | 複数カ所が24時間表記 |
| ハナ銀行 両替所(複数) | 06:00〜22:00 | 深夜・早朝は閉まる |
| KB国民銀行 両替所(入国場・出国場) | 06:00〜22:00 | 24Hブースとは別 |
| KB国民銀行・ハナ銀行・ウリ銀行 営業店 | 09:00〜16:00 | ウリ銀行は週末・祝日休業と明記 |
両替所の場所は、入国場(1階)と出国場(3階)の両方にあり、免税区域内にも設置されています。
深夜便で到着しても両替できる体制は整っているので、「空港で両替できない」心配はほぼ不要です。
問題は、便利さと引き換えに手数料率が高いことだけです。
到着・出発の時間帯ごとに、上の営業時間を読み替えると次のようになります。
| 時間帯 | 開いている両替所(公式サイトの営業時間より) | 開いている営業店 |
|---|---|---|
| 00:00〜06:00 | KB国民銀行・ウリ銀行の24時間ブース | なし |
| 06:00〜09:00 | 24時間ブース+ハナ銀行・KB国民銀行の06:00〜22:00ブース | なし |
| 09:00〜16:00 | すべての両替所 | KB国民銀行・ハナ銀行・ウリ銀行(ウリ銀行は週末・祝日休業) |
| 16:00〜22:00 | 24時間ブース+06:00〜22:00ブース | なし |
| 22:00〜24:00 | KB国民銀行・ウリ銀行の24時間ブース | なし |
空港で替えるべき最低限の金額とは
韓国旅行の両替を空港で済ませるのが悪いわけではありません。
手数料率が高いので「金額を最小限にする」のがコツです。
具体的には、次のような使い道に必要な分だけを替えるのが現実的です。
- 空港から市内までの交通費(空港鉄道やリムジンバス、タクシー)。交通系ICカードのT-moneyは現金でチャージするので、少額のウォンがあると安心です。詳しくは韓国の地下鉄とT-moneyガイドをご覧ください
- 到着初日のコンビニでの飲み物や軽食。韓国コンビニ活用ガイドで初日の買い物のコツをまとめています
- ホテルやゲストハウスで現金が必要になるケースへの備え
| 使い道 | 現金が必要になる理由 | 参考記事 |
|---|---|---|
| 空港から市内までの交通費 | 空港鉄道・リムジンバス・タクシーの支払い。T-moneyは現金でチャージ | 韓国の地下鉄とT-moneyガイド |
| 到着初日のコンビニ | 飲み物や軽食の購入 | 韓国コンビニ活用ガイド |
| ホテル・ゲストハウス | 現金が必要になるケースへの備え | ― |
上記以外のまとまった金額は、翌日以降に市中で両替したほうが有利です。
次のセクションで、市中銀行の告示レートを見ていきます。
2. 市中の銀行:告示レートのスプレッドは1.75%
ハナ銀行の告示レート(2026年10月16日 第2回)
韓国の主要銀行は、公式サイトで毎日の告示レートを回次ごとに公表しています。
ハナ銀行の2026年10月16日 第2回告示(08時25分公表)の数字は次のとおりでした。
| 通貨 | 売買基準率 | 現金・お客様が買うとき | スプレッド | 現金・お客様が売るとき | スプレッド |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本円 JPY(100円) | 847.56ウォン | 862.39ウォン | 1.75% | 832.73ウォン | 1.75% |
| 米ドル USD | 1,340.00ウォン | 1,363.45ウォン | 1.75% | 1,316.55ウォン | 1.75% |
日本円100円を売ると832.73ウォン、つまり1万円なら83,273ウォンを受け取れる計算です。
売買基準率(847.56ウォン)との差は14.83ウォンで、割合にして1.75%です。
これが一般の両替で銀行が設定しているスプレッドの標準的な水準です。
日本円の計算を内訳で示すと次のとおりです。
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 売買基準率(100円あたり) | 847.56ウォン | 手数料を含まない中値 |
| 現金・お客様が売るとき(100円あたり) | 832.73ウォン | 日本人旅行者に適用されるレート |
| 売買基準率との差(100円あたり) | 14.83ウォン | 実質的な手数料 |
| スプレッド | 1.75% | 一般の両替の標準的な水準 |
| 1万円を売った場合の受取額 | 83,273ウォン | 試算 |
ほかの銀行も同様の数字を公表しています。
KB国民銀行は公式サイトの「外国為替関連手数料」ページ(確認日:2026年10月16日)で、外貨現金の両替手数料を「USD・JPY・EURは売買基準率の1.5%、その他の通貨は3%」と公示しています。
銀行によって1.5%前後から1.75%前後と幅はありますが、空港支店の7.00%とは桁違いに低いことがわかります。
| 銀行 | 対象通貨 | スプレッド | 根拠 |
|---|---|---|---|
| ハナ銀行 | JPY・USD | 1.75% | 2026年10月16日 第2回告示レート |
| KB国民銀行 | USD・JPY・EUR | 1.5% | 公式サイト「外国為替関連手数料」 |
| KB国民銀行 | その他の通貨 | 3% | 公式サイト「外国為替関連手数料」 |
| (参考)仁川空港支店 | JPY・売るとき | 7.00% | 銀行連合会公示 |
空港と市中でいくら違う? 10万円の試算
ここで、ハナ銀行の売買基準率(100円=847.56ウォン)に、それぞれの手数料率を当てはめて試算してみます。
実際の空港両替所の掲示レートは告示回次やブースによって異なります。
あくまで「公示された手数料率を基準率に適用した計算例」としてご覧ください。
| 両替する場所 | 適用する手数料率 | 100円あたりの受取額(試算) | 10万円を両替した場合(試算) | 市中銀行との差 |
|---|---|---|---|---|
| 売買基準率(手数料ゼロの理論値) | 0% | 847.56ウォン | 847,560ウォン | +14,830ウォン |
| 市中の銀行(ハナ銀行 告示レート) | 1.75% | 832.73ウォン | 832,730ウォン | 基準 |
| 仁川空港の銀行両替所(銀行連合会公示) | 7.00% | 約788.23ウォン | 約788,230ウォン | ▲約44,500ウォン |
10万円を両替した場合、空港と市中の差はおよそ44,500ウォンという試算になります。
これはソウル市内でカフェに何度か入れる金額であり、交通系ICカードのチャージ数回分に相当します。
韓国旅行の両替は「空港は交通費程度だけ、残りは市中で」という方針が、この数字からも裏付けられます。
市中の銀行で両替するときの注意点
- 銀行窓口の営業時間は平日の日中が基本です。仁川空港内の一般営業店も「09:00〜16:00」と公式サイトに記載されており、週末・祝日は休業の店舗があります
- 告示レートは1日に何度も更新されます。同じ日でも午前と午後で数字が変わることがあるため、「何回次のレートか」を意識すると比較しやすくなります
- 銀行によっては外国人の両替時に身分証(パスポート)の提示を求められます。必ず持参してください
- 優遇率(우대율)は主に口座を持つ韓国在住者や取引実績のある顧客向けの制度です。短期旅行者が窓口で優遇を受けられるとは限りません
注意点と対策を表にすると次のとおりです。
| 注意点 | 対策 | 関係する場面 |
|---|---|---|
| 営業時間 | 平日の日中に行く。週末・祝日休業の店舗に注意する | 市中の銀行・空港内の営業店 |
| 告示レートの回次 | 「何回次のレートか」を意識して比べる | 同じ日の午前と午後 |
| 身分証 | パスポートを必ず持参する | 外国人の両替 |
| 優遇率 | 短期旅行者は受けられるとは限らないと考えておく | 窓口での両替 |
明洞などの民間両替所について
ソウルの明洞や東大門には、銀行ではない民間の両替所が多数あります。
「空港や銀行より率がいい」と紹介されることが多いのですが、民間両替所のレートは各店舗が独自に掲示しているものです。
銀行連合会のような公的な比較公示は存在しません。
この記事では確認できない数字は載せない方針のため、具体的なレートの比較は行いません。
利用する場合は、次の基本を守ってください。
- その場で掲示レートと当日の売買基準率を見比べる
- 受け取ったウォンをその場で数える
3. ATMで現地通貨を引き出す:手数料は「2つの側」で決まる
韓国旅行の両替の3つ目の方法が、国際ブランド(Visa・Mastercard・JCBなど)対応のカードで韓国のATMからウォンを引き出す方法です。
現金を持ち歩かずに済み、空港到着後すぐに利用できるのが利点です。
ただし、手数料の構造を理解しておかないと、空港両替と同じかそれ以上にコストがかかることがあります。
ATM引き出しのコスト構造
| コストの発生場所 | 内容 | 誰が決めるか | 確認先 |
|---|---|---|---|
| ① 為替レート | 国際ブランドが定めるレートに、カード会社が為替手数料を上乗せ | 日本側のカード発行会社 | カード会社の会員規約・公式サイト |
| ② 海外ATM利用手数料 | 1回ごとに定額または定率でかかる手数料 | 日本側のカード発行会社 | カード会社の会員規約・公式サイト |
| ③ ATM設置側の手数料 | 韓国側のATM運営銀行が設定する手数料 | 韓国側のATM運営銀行 | ATM画面に表示される金額 |
| ④ キャッシング利息 | クレジットカードの場合、返済日までの利息 | 日本側のカード発行会社 | カード会社の規約 |
このうち①②④は日本側の条件なので、出発前にご自身のカード会社の公式ページで確認できます。
③はATMの機種や銀行によって異なり、取引の途中で画面に表示されるのが一般的です。
この記事では韓国側のATM手数料について公式に確認できる統一された数字が見つからなかったため、具体的な金額は記載していません。
表示された金額に納得できなければ、その場でキャンセルして別のATMを探すのが鉄則です。
4つのコストを「いつ・どこで確認するか」で整理すると次のとおりです。
| コスト | 確認するタイミング | 確認する場所 |
|---|---|---|
| ① 為替レート | 出発前 | カード会社の会員規約・公式サイト |
| ② 海外ATM利用手数料 | 出発前 | カード会社の会員規約・公式サイト |
| ③ ATM設置側の手数料 | 取引の途中 | ATM画面に表示される金額 |
| ④ キャッシング利息 | 出発前 | カード会社の規約 |
ATMを使うときのチェックリスト
- 海外キャッシング(またはデビットの海外引き出し)が有効になっているか、出発前にカード会社のアプリや会員ページで確認する
- ATM画面に「現地通貨(KRW)で決済するか、自国通貨(JPY)で決済するか」の選択が出た場合、一般的にはKRWを選ぶほうが為替条件が明確になる。JPYを選ぶとATM側のレートが適用される
- 引き出し回数が増えるほど1回ごとの手数料がかさむため、必要な金額をまとめて引き出す
- 仁川空港内にもKB国民銀行などのATMが設置されており(空港公式サイト・KB国民銀行公式サイトより)、両替ブースの列に並ばずに済む
- 帰国前に残ったウォンの処理まで考えて引き出し額を決める。余った分の扱いは余ったウォンをどうする?にまとめています
ATM画面で通貨の選択が出たときの違いは次のとおりです。
| 選択 | 適用されるレート | 本記事の整理 |
|---|---|---|
| 現地通貨(KRW)で決済 | 日本側のカード会社・国際ブランドのレート | 為替条件が明確になるため、一般的にはこちら |
| 自国通貨(JPY)で決済 | ATM側のレート | ATM側のレートが適用される |
3つの方法を一覧で比較
ここまでの韓国旅行の両替に関する内容を一覧にまとめます。
| 比較項目 | 仁川空港の銀行両替所 | 市中の銀行 | ATM引き出し |
|---|---|---|---|
| 円を売るときの手数料率 | 7.00%(銀行連合会公示) | 1.75%(ハナ銀行告示レート例) | 日本側カード会社の条件+韓国側ATM手数料 |
| 営業時間 | 24時間ブースあり(公式サイト) | 平日日中が基本 | 24時間利用可のATM多数 |
| 到着直後に使えるか | ◎ 入国場に複数 | × 翌日以降 | ◎ 空港内にも設置 |
| まとまった金額の両替 | △ 手数料率が高い | ◎ 最も有利 | ○ 回数をまとめればコストを抑えられる |
| 必要な持ち物 | 日本円現金・パスポート | 日本円現金・パスポート | 国際ブランド対応カード・暗証番号 |
| 向いている使い方 | 交通費など最小限 | 旅行中のメイン両替 | 現金を持ち歩きたくない人 |
| リスク | 高い手数料率 | 営業時間外に困る | カード不正利用・手数料の見落とし |
| 帰国時のウォン→円 | 24時間ブースで可(買うとき4.50%) | 可(買うとき1.75%) | 不可 |
3つの方法を一言で整理すると次のとおりです。
| 方法 | 一言でいうと | この記事での位置づけ |
|---|---|---|
| 仁川空港の銀行両替所 | 便利だが円の手数料率は7.00% | 最後の手段。交通費など最小限 |
| 市中の銀行 | 告示レートのスプレッドは1.75% | 旅行中のメイン両替 |
| ATM引き出し | 手数料は日本側と韓国側の2つの側で決まる | 現金を持ち歩きたくない人向け |
出発前に準備しておくものを方法別にまとめると次のとおりです。
- 空港・市中の銀行で両替する場合:日本円現金とパスポート
- ATMで引き出す場合:国際ブランド対応カードと暗証番号
- ATMで引き出す場合:海外キャッシング(またはデビットの海外引き出し)が有効になっているかの確認
- ATMで引き出す場合:カード会社の公式ページで為替レート・海外ATM利用手数料・キャッシング利息の確認
シーン別・おすすめの両替プラン
深夜便で仁川に到着する場合
- 空港の24時間ブース(KB国民銀行・ウリ銀行の24H表記ブース)で、翌日の交通費と食費分だけ両替する
- または空港内ATMで同じ程度の金額を引き出す
- 翌日、市中の銀行が開く時間に合わせてまとまった金額を両替する
2泊3日の短期旅行で、使うのはほぼカード決済
- 現金はT-moneyのチャージと屋台・市場での少額決済が中心になる
- 空港でごく少額を両替するか、ATMで1回だけ引き出す
- 市中の銀行に行く時間がもったいない場合は、無理に行かなくてもよい
1週間以上の滞在や、現金での買い物が多い場合
- 到着日は空港で最小限、翌日に市中の銀行でまとまった金額を両替する
- オリーブヤングやコスメショップでのまとめ買いはカード決済が使えるので、現金は必要以上に用意しない。オリーブヤング攻略ガイドも参考にしてください
- デリバリーアプリでの食事はアプリ内決済が中心のため現金は不要。韓国の配達アプリガイドで登録方法を解説しています
シーン別の早見表
3つのシーンを並べると次のとおりです。
| シーン | 到着日 | 翌日以降 | 市中の銀行に行くか |
|---|---|---|---|
| 深夜便で到着 | 24時間ブースで翌日の交通費と食費分だけ両替、または空港内ATMで引き出し | 市中の銀行が開く時間に合わせてまとまった金額を両替 | 行く |
| 2泊3日・ほぼカード決済 | 空港でごく少額を両替、またはATMで1回だけ引き出し | 現金はT-moneyのチャージと屋台・市場での少額決済が中心 | 時間がもったいなければ行かなくてよい |
| 1週間以上・現金での買い物が多い | 空港で最小限 | 市中の銀行でまとまった金額を両替。まとめ買いやデリバリーはカード・アプリ内決済 | 行く |
到着から帰国までの流れ
記事全体の流れをステップにすると次のとおりです。
| ステップ | タイミング | やること | 関係する数字 |
|---|---|---|---|
| 1 | 出発前 | カード会社の公式ページで為替レート・海外ATM利用手数料・キャッシング利息を確認。パスポートを用意 | ― |
| 2 | 到着直後 | 空港の両替所で最小限だけ両替、または空港内ATMで引き出し | 円を売るとき7.00%(銀行連合会公示) |
| 3 | 翌日 | 市中の銀行でまとまった金額を両替 | スプレッド1.75%(ハナ銀行告示レート) |
| 4 | 滞在中 | カード決済を中心にし、現金はT-moneyのチャージや少額決済に使う | ― |
| 5 | 帰国前 | 余ったウォンを使い切る、取っておく、または空港で円に戻す | 円を買うとき4.50%(銀行連合会公示) |
よくある質問
Q. 日本で先にウォンを用意したほうが得ですか?
この記事では韓国側の公式公示だけを確認対象にしているため、日本国内の両替レートの比較は行っていません。
一般論として、ウォンのような円・ドル以外の通貨は、その通貨の国で両替するほうがスプレッドが小さい傾向があります。
ご自身の利用する日本の銀行や両替所の公式レートと、本記事のハナ銀行告示レート(100円=832.73ウォン、2026年10月16日 第2回)を見比べてご判断ください。
Q. 空港の両替所で「手数料無料」と書いてあったら得ですか?
「手数料無料」は、別途の定額手数料を取らないという意味であることが多く、適用レートに含まれるスプレッドとは別の話です。
銀行連合会の説明にあるように、売買基準率との差額こそが実質的な手数料です。
掲示レートと当日の売買基準率を比べてください。
Q. 円を売るときだけ手数料率が高いのはなぜですか?
銀行連合会の公示では、仁川空港支店の日本円は「買うとき4.50%・売るとき7.00%」と非対称で、米ドルは「4.20%・4.20%」と対称になっています。
理由について公式な説明は見つからなかったため、本記事では推測を記載しません。
事実として「円を売るときの率が最も高い」ことだけ押さえておけば十分です。
Q. 帰国時に余ったウォンはどうすればいいですか?
空港の両替所で円に戻す場合、今度は「お客様が買うとき」の手数料率(日本円4.50%)が適用されます。
少額ならコンビニや空港内で使い切る、あるいは次回の旅行のために取っておくのも選択肢です。
韓国から日本への送金という方法もあります。
詳しくは韓国から日本への送金FAQと余ったウォンの使い道をご覧ください。
Q. 仁川空港の両替所は深夜でも開いていますか?
仁川国際空港公式サイトによると、KB国民銀行とウリ銀行には24時間(00:00〜24:00)表記の両替所があります。
ハナ銀行の両替所は06:00〜22:00です。
営業店は09:00〜16:00で、ウリ銀行は週末・祝日休業と明記されています。
深夜到着でも最小限の両替はできますが、円を売るときの手数料率は7.00%です。
Q. ATMで「KRW」と「JPY」の選択が出たらどちらを選べばいいですか?
一般的には現地通貨(KRW)を選ぶほうが為替条件が明確になります。
自国通貨(JPY)を選ぶとATM側のレートが適用されます。
KRWを選んだ場合の為替レートは、日本側のカード会社の会員規約・公式サイトで確認できます。
Q. 優遇率(우대율)は短期旅行者でも受けられますか?
優遇率は主に口座を持つ韓国在住者や取引実績のある顧客向けの制度です。
短期旅行者が窓口で優遇を受けられるとは限りません。
本記事の試算では優遇を見込まず、ハナ銀行の告示レートのスプレッド1.75%をそのまま使っています。
両替の手間そのものを減らす選択肢:moin card(事前登録受付中)
ここまで読んで「結局、韓国旅行の両替はタイミングと場所を考えるのが面倒」と感じた方もいるかもしれません。
空港では最小限に、翌日に市中へ、ATMは手数料を確認して、という手順は確実にお金を守りますが、旅行中の時間も使います。
MOINが準備しているmoin cardは、チャージ・残高の払い戻し・決済・交通利用を1枚で行うことを目指したカードです。
- チャージ
- 残高の払い戻し
- 決済
- 交通利用
公式サイトでは「チャージ手数料0%」を掲げています(確認日:2026年10月16日、moin card公式サイト)。
両替所に並ばず、アプリからチャージしてそのまま韓国で使うという形を想定しています。
※ moin cardは2026年下半期のリリースに向けて準備中のサービスです。
本記事で確認できた条件は「チャージ手数料0%」のみです。
決済時の手数料やその他の条件は公式サイトに記載がなく、リリース時に変更される可能性があります。
最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。
事前登録をしておくと、リリースのお知らせをメールでいち早く受け取れます。
次の韓国旅行の両替の選択肢のひとつとして登録しておくのもよいでしょう。
まとめ:円→ウォンは「空港7.00%・市中1.75%」を覚えておく
- 仁川空港の銀行両替所で円を売るときの手数料率は7.00%(全国銀行連合会公示、2026年10月16日確認)
- 市中銀行の告示レートではスプレッド1.75%(ハナ銀行 2026年10月16日 第2回、100円=832.73ウォン)。KB国民銀行は公示で1.5%
- 10万円の両替で約44,500ウォンの差になる試算。空港は交通費程度にとどめ、まとまった金額は市中で
- ATMは日本側カード会社の条件と韓国側ATM手数料の両方で決まる。出発前にカード会社の公式ページを確認し、画面表示の手数料に納得できなければキャンセルする
- 空港には24時間営業の両替所とATMがあるので、深夜到着でも最小限の現金は確保できる(仁川国際空港公式サイト)
韓国旅行の両替に関してこの記事で出てきた数字を一覧にすると次のとおりです。
| 数字 | 意味 | 出典 |
|---|---|---|
| 7.00% | 仁川空港の銀行両替所で円を売るときの手数料率 | 全国銀行連合会公示 |
| 4.50% | 仁川空港の銀行両替所で円を買うとき(ウォン→円)の手数料率 | 全国銀行連合会公示 |
| 4.20% | 仁川空港の銀行両替所の米ドルの手数料率(買うとき・売るとき共通) | 全国銀行連合会公示 |
| 1.75% | 市中銀行(ハナ銀行)の告示レートのスプレッド | ハナ銀行 2026年10月16日 第2回告示 |
| 1.5% | KB国民銀行のUSD・JPY・EURの両替手数料 | KB国民銀行公式サイト |
| 832.73ウォン | ハナ銀行で100円を売ったときの受取額 | ハナ銀行 2026年10月16日 第2回告示 |
| 約44,500ウォン | 10万円を両替した場合の空港と市中の差(試算) | 本記事の試算 |
本記事で参照した情報源は次のとおりです。
| 情報源 | 確認した内容 | 確認日 |
|---|---|---|
| 全国銀行連合会 外貨両替案内ページ | 仁川空港支店の両替手数料率、スプレッドの説明 | 2026年10月16日 |
| ハナ銀行 公式サイト | 告示レート(第2回、08時25分公表) | 2026年10月16日 |
| KB国民銀行 公式サイト「外国為替関連手数料」 | 外貨現金の両替手数料(USD・JPY・EURは1.5%、その他は3%) | 2026年10月16日 |
| 仁川国際空港 公式サイト「案内・便宜施設」 | 両替所の場所と営業時間、ATMの設置 | 2026年10月16日 |
| moin card 公式サイト | チャージ手数料0% | 2026年10月16日 |
本記事の数値はすべて2026年10月16日時点で各機関の公式サイトから確認したものです。
為替レートと手数料率は変動しますので、出発直前にもう一度ご確認ください。
