「日本で毎日使っているスマホ決済、韓国旅行でもそのまま使えたら荷物も気持ちもずっと軽いのに」——そう思って検索された方が多いはずです。結論からお伝えすると、韓国でPayPayは使えます。ただし「日本国内とまったく同じ条件」ではなく、出国前の準備と手数料の理解が必要です。一方で、同じ日本のスマホ決済でも韓国で使えるもの・使えないものがはっきり分かれています。
この記事では、PayPay・楽天ペイ・楽天カードタッチ決済・au PAY・d払いという日本の主要スマホ決済5サービスについて、各社の公式発表・公式ヘルプで確認できた内容だけをまとめました(確認日:2026年10月19日)。公式に案内が見つからなかった項目は、推測で埋めずに「未確認」と明記しています。
1. 結論:韓国でPayPayは「海外支払いモード」で使える
PayPayは公式お知らせで、2025年9月30日より韓国において「海外支払いモード」を本格始動したと発表しています(出典:PayPay公式お知らせ)。これにより、日本国内で本人確認を済ませたPayPayユーザーは、韓国の加盟店で普段どおりPayPayアプリを開いて支払えるようになりました。
ポイントは、現地アプリを新しくインストールする必要がないことです。韓国の決済アプリは多くが韓国の携帯番号や現地銀行口座を前提にしており、短期旅行者には登録のハードルが高めです。その点、PayPayなら日本で使っているアプリと残高がそのまま使えます。
| 項目 | 公式に確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 韓国での開始時期 | 2025年9月30日より本格始動 | PayPay公式お知らせ |
| 使える店 | 「Alipay+」「zero pay」のロゴがある加盟店 | PayPay公式お知らせ |
| 加盟店数 | 200万店舗以上 | PayPay公式お知らせ |
| 支払い原資 | PayPay残高/PayPayクレジット/PayPayポイント | PayPay公式ガイド |
| 海外事務手数料 | 3.85%(税込) | PayPay公式ガイド |
| 必要アプリver. | 5.48.0以上 | PayPay公式ガイド |
| 事前準備 | 日本国内での本人確認(eKYC) | PayPay公式ガイド |
| 通信環境 | 海外ローミングを推奨 | PayPay公式ガイド |
| ポイント | 海外での支払いもPayPayステップの対象 | PayPay公式ガイド |
| 利用上限 | 国内とは異なる上限が設定(具体額は公式に記載なし) | PayPay公式ガイド |
2. 韓国でPayPayを使うための3つの準備
2-1. 出国前に本人確認(eKYC)を終わらせる
PayPay公式ガイドは、海外での利用条件として「日本国内で本人確認済みのPayPayアカウント」を挙げています。本人確認は書類の審査が入るため、その場ですぐ終わるとは限りません。出発の前日ではなく、できれば1週間前には済ませておくのが安全です。
2-2. アプリを5.48.0以上に更新する
公式ガイドではアプリバージョン5.48.0以上が必要と案内されています。古いバージョンのままだと海外支払いモードの画面自体が出てきません。Wi-Fiのある日本の自宅で更新しておきましょう。
2-3. 通信手段を用意する(ローミング推奨)
ここは見落としやすい注意点です。PayPay公式ガイドは海外での通信について「海外ローミングを推奨」としており、Wi-Fi・eSIM・SIMカードでは使えない場合があると明記しています。「現地eSIMを入れるから大丈夫」と考えていると、支払いの瞬間に認証が通らない可能性があります。現地で決済手段の軸にするなら、ローミングを有効にしておくのが無難です。
- 日本国内で本人確認(eKYC)を完了しておく
- PayPayアプリを5.48.0以上に更新しておく
- 海外ローミングの契約・設定を確認しておく
- 残高チャージは日本にいるうちに済ませておく
- 支払い失敗に備えて現金・カードも必ず併用する
3. 韓国でPayPayが使えるお店の見分け方
PayPay公式お知らせによると、対象は「Alipay+」または「zero pay」のロゴが掲示された加盟店で、その数は韓国全土で200万店舗以上です。レジ横や入口のステッカーを見れば判断できます。
公式お知らせでは、対象店舗の例としてショップ・カフェ・コスメストア・屋台などが挙げられています。つまり「旅行者がお金を使う場所」の多くがカバーされている、という理解で大きくは外れません。ただし、ロゴがないお店では使えないので、必ずステッカーを先に確認する習慣をつけてください。
コンビニでの買い物の流れは韓国のコンビニ完全ガイド、コスメ店での支払いはオリーブヤングの買い物ガイドも合わせて読むと、レジでの会話に迷いません。
交通機関は別枠で考える
注意したいのが地下鉄・バスです。PayPay公式ガイドは台湾について「交通機関(MRT、バスなど)はTWQRロゴがあっても利用不可」と明記しています。韓国の交通機関についての可否は公式ガイドに個別の記載が見つかりませんでした(2026年10月19日時点)。したがって本記事では「使える」とは書きません。移動はT-moneyなどの交通カードを別途用意するのが現実的です。詳しくは韓国の地下鉄・T-money完全ガイドをご覧ください。
4. 韓国でPayPayを使うときの手数料とレート
ここが一番の判断材料です。PayPay公式ガイドは、海外利用時に海外事務手数料3.85%(税込)がかかると明記しています。さらに、一部加盟店ではキャッシュレス事務手数料が加算される場合があるとも書かれています。
適用レートについては、「海外決済ネットワーク事業者または海外アクワイアラーが日次で提示するレートに、海外事務手数料を加算する」と公式ガイドに記載されています。つまり、現地で使ったときの実質コストは日次レート+3.85%が基本線です。
| 確認できたこと | 公式の記載 |
|---|---|
| 海外事務手数料 | 3.85%(税込) |
| 追加手数料 | 一部加盟店でキャッシュレス事務手数料が加算される場合あり |
| 適用レート | 海外決済ネットワーク事業者等が日次で提示するレート+海外事務手数料 |
| ポイント | 海外の支払いもPayPayステップの対象 |
注意点として、両替所のレートやクレジットカードの海外手数料との優劣は、その日のレート次第で変わります。本記事では「PayPayの方が得」「両替の方が得」といった断定はしません。確かなのは、3.85%という数字を知ったうえで選べば損をしにくいということです。
5. 楽天ペイは韓国で使える?公式で確認できた範囲
楽天ペイについては、慎重な整理が必要です。楽天ペイアプリ公式のよくあるご質問には「楽天カードタッチ決済」は国内だけでなく海外でも利用できると明記されています(対応マークのある加盟店に限る)。これはQRコードではなく、カードのタッチ決済(非接触決済)の話です。
一方で、楽天ペイのコード・QR払いが韓国で使えるという公式案内は、2026年10月19日時点で確認できませんでした。公式FAQで海外利用が案内されているのはタッチ決済のみです。したがって本記事では「楽天ペイのコード払いは韓国で使える」とは書きません。韓国に行く前に、楽天ペイアプリで楽天カードタッチ決済の設定を済ませておく——これが公式情報に基づいた唯一の確実な準備です。
6. PayPay以外の日本のスマホ決済はどうなる?
au PAY:2026年3月から韓国対応
KDDIの公式ニュースリリースによると、au PAYのコード支払いが2026年3月から海外対応を開始し、まず韓国からスタートします。対応するのは韓国の大手コード決済事業者「paybooc」の加盟店約30万店舗で、CU、Ediya Coffee、Lotte Duty Freeなどが例として挙げられています。
公式リリースには注意点も明記されています。出国前にau PAYアプリで本人確認(eKYC)が必要であること、そしてユーザースキャン方式やオフラインコード支払いなど一部機能は利用できないことです。PayPayとau PAYを比べると、公式に案内されている加盟店数は200万店舗 対 約30万店舗と差があります。
d払い:公式で確認できたのは「送金・受取は海外不可」
d払いについては、ドコモ公式ヘルプで海外での送金・受取は利用できないと案内されています。一方、d払いのコード決済が韓国の店舗で使えるかどうかについては、公式の案内を見つけられませんでした(2026年10月19日時点)。そのため本記事では可否を断定せず、渡航前にd払い公式ヘルプで最新情報を確認してくださいとだけお伝えします。
5サービス比較表
| サービス | 韓国での可否(公式確認ベース) | 対象 | 事前準備 |
|---|---|---|---|
| PayPay(海外支払いモード) | 利用可(2025年9月30日〜) | Alipay+/zero pay加盟店 200万店舗以上 | 国内でeKYC、アプリ5.48.0以上 |
| au PAY(コード支払い) | 利用可(2026年3月〜) | paybooc加盟店 約30万店舗 | 出国前にeKYC |
| 楽天カードタッチ決済 | 海外利用可と公式明記 | 対応マークのある加盟店 | アプリでタッチ決済設定 |
| 楽天ペイ(コード・QR払い) | 韓国対応の公式案内は未確認 | — | — |
| d払い | 送金・受取は海外不可/コード決済の韓国対応は未確認 | — | — |
7. スマホ決済だけに頼らない旅の組み立て方
ここまで読んで「じゃあPayPayだけ持っていけばいい」と考えるのは少し危険です。理由は3つあります。
- 通信依存:ローミングが推奨されている以上、電波が不安定な場所では決済が失敗しうる
- 加盟店依存:ロゴのない個人商店・市場・一部のタクシーでは使えない
- 交通機関:公式に可否の案内がないため、交通カードの用意は別途必要
- 上限:海外では国内と異なる利用上限が設定されている(具体額は非公開)
現実的なおすすめは、「交通カード+スマホ決済+少額の現金」の三本立てです。デリバリーアプリを使ってホテルで食事を取りたい場合は韓国のデリバリーアプリ攻略ガイドも参考になります。
そして帰国前。両替して余らせたウォン硬貨や紙幣の扱いは毎回悩みどころです。余ったウォンの処理方法、韓国から日本へお金を送る必要がある方は韓国から日本への送金FAQもどうぞ。
8. よくある質問(FAQ)
Q. 現地で残高のチャージはできますか?
A. PayPay公式ガイドには、海外でのチャージ手段について個別の案内が見当たりませんでした(2026年10月19日時点)。残高は日本にいるうちに多めにチャージしておくのが安全です。支払い原資としてはPayPay残高・PayPayクレジット・PayPayポイントが使えると公式に記載されています。
Q. 支払いが通らなかったときはどうすれば?
A. まず「Alipay+/zero pay」のロゴがあるかをもう一度確認し、次に通信状態(ローミングが有効か)、最後にアプリのバージョンを確認してください。この3点が公式ガイドに挙げられている条件そのものです。それでも通らない場合は、無理をせず現金やカードに切り替えましょう。
Q. ポイントは韓国での支払いでも貯まりますか?
A. PayPay公式ガイドは、海外での支払いもPayPayステップの対象になると記載しています。au PAYについても、KDDI公式リリースで海外の支払いでPontaポイントが貯まると案内されています。
Q. 現地のアプリを入れる必要はありますか?
A. PayPayの場合、公式案内どおり「いつものPayPayアプリ」で完結します。au PAYも、KDDI公式リリースで現地アプリの新規登録は不要と説明されています。
9. まとめ:韓国でPayPayを使うなら、出国前の5分が効く
- PayPayは2025年9月30日から「海外支払いモード」で利用可能
- 対象はAlipay+/zero payロゴのある200万店舗以上
- 海外事務手数料は3.85%(税込)、一部加盟店で追加手数料あり
- 国内でのeKYC、アプリ5.48.0以上、海外ローミングが前提
- 楽天ペイはタッチ決済のみ海外利用が公式明記、コード払いは未確認
- au PAYは2026年3月からpaybooc加盟店 約30万店舗で対応
- 交通機関は公式案内がないため、交通カードを別途用意
「決済も交通も1枚で」を目指すmoin card(事前登録受付中)
スマホ決済の弱点は、ここまで見てきたとおり「通信」と「交通機関」です。そこを1枚でカバーしようとしているのが、MOINが準備中のmoin card(モインカード)です。公式サイトでは「決済も交通も1枚で」というコンセプトのもと、日本の口座からチャージでき、使わなかった残高は日本の口座へ返金できること、日本語のカスタマーサポートがあることが案内されています。
手数料について公式サイトで確認できているのは「チャージ手数料0%」の一点です。決済時の手数料がいくらかは別途ご確認ください。
moin cardは2026年下半期のリリース予定で、現在は事前登録を受け付けています。事前登録しておくと、リリースのお知らせがメールで先着順に届きます。
※ moin cardは2026年下半期リリース予定のサービスです。リリースまでに手数料・機能・提供条件が変更される可能性があります。最新の内容は必ず公式サイトでご確認ください。
※ 本記事の数値・条件はすべて2026年10月19日時点で各社公式ページにて確認したものです。各サービスの仕様は変更されることがあるため、ご利用前に必ず公式情報をご確認ください。
