韓国旅行で余ったウォンを、日本の口座に戻せるのか。受け取り方ごとの条件を比較しました。
この記事のポイント
- ✅ 余ったお金の戻し方は「現地で現金として受け取る」か「日本の口座に戻す」かで大きく変わります
- ✅ 現地で現金として受け取った場合、日本円にするには結局もう一度両替が必要になります
- ✅ 交通カードの残額は払い戻せますが、手数料500ウォン・コンビニは2万ウォンまでという条件があります
- ✅ 地下鉄駅の窓口は5万ウォンまで、1〜8号線のみ。5万ウォンを超えると本社窓口まで行く必要があります
- ✅ 硬貨はほとんどの両替所で扱っていないため、出国前に使いきるのが基本です
韓国旅行で余ったウォンを戻す方法はいくつかありますが、判断の分かれ目はシンプルです。そのお金が「韓国ウォンの現金」として戻ってくるのか、「日本の口座」に戻ってくるのか。前者の場合、日本円にするにはもう一度両替が必要になり、そこでまたコストが発生します。
この記事では、プリペイドカードの残高・現金・交通カードの3つについて、それぞれの戻し方と条件を整理します。

プリペイドカードの残高はどう戻るのか
訪韓旅行者向けのプリペイドカードは、使わなかった残高の戻し方がサービスによって異なります。ここがもっとも差が出るところです。
現地で現金として引き出すタイプ
専用の機械で残高をウォンの現金として引き出す方式です。たとえばWOWPASSの場合、公式サイトに「機械でいつでも残高を引き出せます。1回10万ウォン、複数回引き出せます(1回手数料1,000ウォン)」と記載されています(出典:WOWPASS公式、2026年10月時点)。
ここで注意したいのは、引き出したお金は「韓国ウォンの現金」であるという点です。日本円に戻したいなら、そこからさらに両替所で再両替することになります。つまり、両替のコストが最後まで残り続けます。
日本の口座に戻すタイプ
残高をそのまま日本の銀行口座へ戻せる方式です。現金を受け取る手間も、再両替の手間もありません。帰国後に財布の中でウォンが眠ることも、硬貨の使い道に困ることもなくなります。
| 戻し方 | 受け取る形 | そのあと必要なこと |
|---|---|---|
| 現地で現金として引き出す | 韓国ウォンの現金 | 日本円にするには再両替が必要 |
| 日本の口座に戻す | 日本の口座へ入金 | 追加の手続きなし |
韓国の送金サービスMOINが2026年下半期のリリースに向けて準備しているmoin card(モインカード)は、後者にあたります。日本の銀行口座から24時間チャージでき、チャージ手数料は0%です。カード発行にはパスポートがあればよく、使いきれなかった残高は日本の口座へ戻すことができます。
MOINは2018年に韓国の少額海外送金業者として登録(登録番号2018-02)し、10年間無事故でサービスを運営してきた事業者です。現在は事前登録を受け付けています。
現金(紙幣)を再両替するときの考え方
余ったウォン紙幣は、空港や市中の両替所で日本円に戻すことができます。ただし意識しておきたいのが往復2回分のコストです。
日本円からウォンへ両替した時点で1回分、帰国前にウォンから日本円へ戻す時点でもう1回分。両替は交換のたびにレート差が生じるため、「多めに両替しておいて、余ったら戻せばいい」という考え方は、実際にはコストを二重に負担することになります。
具体的な条件は両替所ごとに異なり、公表されていないことも多いため、金額の目安をここで断定することはできません。両替の前に「この金額を出すと、いくら受け取れるか」を必ず確認するのが確実です。
硬貨は原則として再両替できない
多くの両替所では紙幣のみを扱い、硬貨は対象外としています。10ウォン・50ウォン・100ウォン・500ウォンの硬貨は、出国前に使いきるのが基本です。コンビニの会計、自動販売機、駅のコインロッカーなどが使いどころになります。空港には募金箱が設置されていることもあります。
交通カード(T-money)の残額は払い戻せるのか
結論からいうと、払い戻しは可能です。ただし条件があります。ソウル市の公式案内によると、次のとおりです。なお、チャージや運賃など交通カードの基本的な使い方は韓国の地下鉄とTマネーの使い方ガイドにまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 500ウォン |
| コンビニ・ATM | 最大 2万ウォンまで |
| 地下鉄の駅 | 最大 5万ウォンまで(1〜8号線のみ・9号線は対象外) |
| 5万ウォンを超える場合 | 韓国スマートカード本社の窓口、または銀行ATM |
| 駅での受付場所 | 顧客サービスセンター(1〜4号線)/幸福微笑i-センター(5〜8号線)、営業時間内 |
出典:ソウル市メディアハブ「交通カードの払い戻し案内」(2026年10月時点で確認)
※ 上記はソウル市が案内するT-money(韓国スマートカード)基準の条件です。他の交通カードでは条件が異なる場合がありますので、お持ちのカードの案内もあわせてご確認ください。
短い旅程の旅行者にとって現実的でない理由
- 手数料500ウォンの比率が大きい:残額が1,000ウォンなら、半分が手数料で消えます
- 5万ウォン超は本社まで:旅行の日程を割いて本社窓口へ行くのは現実的ではありません
- 駅の窓口は営業時間内のみ:早朝・深夜便での出国では間に合わないことがあります
- 9号線は対象外:金浦空港方面へ9号線を使っても、その駅では払い戻しできません
- 受け取るのはウォンの現金:払い戻せても、日本円に戻すにはやはり再両替が必要です
そのため実務的には、帰国前にコンビニで使いきってしまうほうが早いことが多くなります。交通カードはコンビニの支払いにも使えるため、飲み物やお菓子、おみやげの会計に充てれば、手数料を払わずに残額を消化できます。
受け取り方ごとの比較
残ったお金の種類ごとに、戻し方と条件を一覧にしました。
| 残ったもの | 戻し方 | 受け取る形 | 手間 | 再両替 |
|---|---|---|---|---|
| 現金 ( 紙幣 ) | 両替所で再両替 | 日本円の現金 | 両替所に行く | 必要 |
| 現金 ( 硬貨 ) | 原則として対応なし | — | 使いきるしかない | — |
| 交通カードの残額 | コンビニ / 駅 / ATM | ウォンの現金 | 窓口・営業時間の制約 | 必要 |
| プリペイドカード ( 現金引き出し型 ) | 専用機で引き出し | ウォンの現金 | 設置場所まで行く | 必要 |
| プリペイドカード ( 口座払い戻し型 ) | アプリから手続き | 日本の口座へ入金 | アプリ操作のみ | 不要 |
表のとおり、再両替が不要になるのは口座へ払い戻せる場合だけです。それ以外は、どの方法を選んでも最後に「ウォンの現金を日本円に替える」工程が残ります。
場面別・現金が必要かどうか
そもそもウォンが余るのは、必要以上に用意してしまうからです。どの場面で現金が要るのかを把握しておけば、残す量を減らせます。
| 場面 | カード決済 | 現金の必要度 |
|---|---|---|
| コンビニ | 対応 | 低い |
| カフェ / チェーン店 | 対応 | 低い |
| 百貨店 / コスメショップ | 対応 | 低い |
| 一般の食堂 | 多くが対応 | 低い |
| 地下鉄 / バス | 交通カード | 低い |
| タクシー | 多くが対応 | 中程度 |
| 在来市場 | 店による | 高い |
| 屋台 / 露店 | 対応しないことがある | 高い |
| コインロッカー ( 旧型 ) | 非対応のことがある | 中程度 |
現金が欠かせないのは市場や屋台など一部に限られます。そこに必要な分だけを用意し、残りはカードと交通カードでまかなう。この組み合わせにしておけば、帰国時に手元へ残る金額そのものが小さくなります。
そもそも余らせない設計にする
ここまで見てきたとおり、現金として戻す方法はどれも一手間かかり、最後に再両替が残ります。使う側でできる工夫としては、次のような点があります。
- 現金は「現金でしか払えない場面」の分だけ用意する(市場・屋台など)
- 交通費は交通カードにまとめ、残りはコンビニで使いきる
- 足りなくなったら現地で追加する。最初に多く両替しない
- 日常の支払いはカード決済に寄せ、残高が戻せる手段を選ぶ
出国前日にやっておくこと
- 交通カードの残額を確認し、少額ならコンビニで使いきる
- 硬貨を財布から出して、コンビニや自動販売機で使う
- 紙幣が多く残っていれば、空港より先に市中の両替所を確認する
- プリペイドカードの残高と、払い戻し方法を確認する
- お土産の支払いに残額を充てて、持ち帰る分を減らす
よくある質問
Q. 余ったウォンを日本の口座に戻すことはできますか?
現金や交通カードの残額は、韓国国内で現金として受け取る形になります。日本の口座へ直接戻すには、残高を口座へ払い戻せるプリペイドカードを使う必要があります。たとえば、2026年下半期のリリースを準備しているmoin card(モインカード)は、使いきれなかった残高を日本の口座へ戻すことができます(現在、事前登録を受け付けています)。
Q. T-moneyの残額はいくらから払い戻せますか?
手数料500ウォンが差し引かれるため、残額がそれを下回る場合は受け取れる金額がありません。少額であれば、コンビニでの支払いに使いきるほうが無駄がありません。
Q. 空港で交通カードの払い戻しはできますか?
払い戻しに対応しているのは、コンビニ・ATM・地下鉄の駅(1〜8号線)などです。空港での対応状況は時期や場所によって変わるため、出国前日までにコンビニで済ませておくと確実です。
Q. 余った硬貨はどうすればいいですか?
多くの両替所では硬貨を扱っていません。コンビニの会計や自動販売機で使いきるか、空港の募金箱を利用するのが一般的です。
Q. 両替所は空港と市内、どちらがいいですか?
条件は両替所ごとに異なり、公表されていないことも多いため一概には言えません。いずれの場合も、両替の前に「この金額でいくら受け取れるか」を確認するのが確実です。
Q. 次の旅行まで取っておくのはどうですか?
再両替のコストを避けられる一方、次の渡航が未定の場合は手元で眠ることになります。交通カードの残額は有効期限の扱いが別途あるため、長く使わない場合は事前に確認しておくと安心です。
まとめ
- 分かれ目は「現地で現金として受け取るか」「日本の口座に戻すか」
- 現金で受け取ると、日本円にするには再両替が必要になる
- 交通カードの払い戻しは手数料500ウォン・コンビニ2万ウォン・駅5万ウォンまで(1〜8号線)
- 硬貨は再両替できないことが多いため、出国前に使いきる
- 残高を日本の口座へ戻せる手段を選べば、最後の再両替をなくせる
